戦争の名残/高知県南国市の「前浜掩体(えんたい)群」

高知市旭町にある、街の小さな不動産屋。
旭町3丁目不動産、竹村です。

高知龍馬空港の近くにあって、通りかかった時に「なんだろう?」と思っていた物体。
畑の中に時々ぽこぽこあるのですが、なんだかわかりますか?

1号掩体(えんたい)

1号掩体(えんたい)

これって、戦時中、敵の攻撃から飛行機を守るために作られた飛行機の格納庫なんだそうです。
戦時中は、木や竹、土など様々な種類で造られていたようですが、現在残っているのはコンクリート製のものだけ。

【掩体とは】
掩体は、飛行機の格納庫で、防衛庁(高知空港史)の資料によると、当時、中型15基、小型9基、W型17基あったと記されています。掩体は、敵の攻撃から飛行機を守るための構造物で、その中には、鉄筋コンクリート製のもの、木や竹、土で造られた者、屋根がなく擁壁のみのものなどもありました。
現在残っているものはコンクリート製のもの7基だけですが、当時どの掩体にも中央の滑走路からそれぞれの掩体までは東西3本、南北4本の幅約40mの誘導路が張り巡らされていました。現在残っているものでは、一番大きいものは幅44m、奥行き23m、高さ8.5mで、その他の6基はほぼ大きさは同じで、幅22m、奥行き12m、高さ5mのドーム状のものです。
『掩体は語る』より引用)

1号掩体(えんたい)

1号掩体(えんたい)

2号掩体(えんたい)

2号掩体(えんたい)

4号掩体(えんたい)

4号掩体(えんたい)

写真にはありませんが、現在、5号掩体は公園整備され、いつでも見学できるようになっています。
他のところは、私有地の畑の中にあったりして、倉庫代わりに使われていたり、草ぼうぼうで入っていけなかったりしますが、遠巻きに見学できます(周辺のあぜ道などを壊さないように気を付けてください)。

先日、旭天神のあたりに素掘りの防空壕があったらしいという話を聞いたり(どこにあったのか現在は不明だそうです)、緊迫した世界情勢の中で、平和について少し考える時間となりました。

【南国市前浜掩体(えんたい)群】
所在地 〒783-0094 南国市前浜
駐車場 前浜公民館に駐車可 普通車20台
電話 088-880-6569 (南国市生涯学習課)
URL http://www.city.nankoku.lg.jp/life/life_dtl.php?hdnKey=1569

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