【賃貸不動産コラム】連帯保証人がいません。

【賃貸不動産コラム】連帯保証人がいません。

連帯保証人がいない

出典:pakutaso

親御さんがご高齢だったり、すでに他界されている場合。
ご契約者様にご兄弟がいない、もしくは県外に出ている。
親戚づきあいが全くない・・・。
などの理由から「連帯保証人を頼める人がいない」「友達でも大丈夫ですか?」とご相談を受けることがあります。
また、高知市内の一般契約では、「連帯保証人・2人」というケースが多いので、「一人は何とかなるけど、もう一人がいません」おっしゃる方も。
それでもお部屋を借りなくてはいけない場合、どのような方法があるのかを知りましょう。


「緊急連絡先」と「連帯保証人」の違い

まず知らなければいけないのが「緊急連絡先」と「連帯保証人」は違います
『緊急連絡先』は何かあった時、非常時に連絡する人の事です。もしかしたら家賃滞納がきっかけで、入居者(契約者)さんと連絡が取れなくて、緊急連絡先に連絡することはあるかもしれませんが(事件・事故に巻き込まれている可能性もあるので)、家賃支払いなどの責任を負いません。
さすがに「緊急連絡先」がない、という人はいないと思いますが、非常時の連絡先がない方は「家賃が払える、払えない」以前に、当然お部屋を借りられません。

そして、『連帯保証人』とは、「契約者と連帯して、家賃その他、契約者が支払うべき債務を支払う責任を負う者」のことです。設備などを壊してしまって、弁償できないといった場合にも連帯保証人が登場します。
たいていの場合、身内や親族にお願いするようになります。
「友人でもよいですか?」と聞かれることがありますが、「親族のみ」と制限があるケースがほとんどで、友人の連帯保証では、大家さんや管理会社からたいてい断られます。

そして、『連帯保証人』は、滞納家賃などを請求された時に「まず先に契約者(住んでいる人)へ請求してから自分に請求して(あの財産を差し押さえてから自分に・・・)」ということができません。請求された金額に対して払う義務があります。
また連帯保証人が2人いて、債務が仮に100万だったとして、「100万円÷2人=50万円」払えばよいというわけではなく、それぞれが「全額保証の責」を負います。


連帯保証人がいないとお部屋は借りられないの?

「連帯保証人になってくれるほど近しい親族もいません」という方もいるかも。
そんな方のために、最近は『連帯保証人不要』のお部屋とか、『家賃保証会社を利用する』という方法もあります。
ただ、当然ながら「連帯保証人不要」のお部屋は、他のお部屋に比べて、契約者の方の支払い能力が厳しくチェックされます(高知市の場合、信販会社の審査となる場合がほとんどです)。
その際に、「収入証明(源泉徴収票の写し)」などの提出を求められます。

また「家賃保証会社利用」の場合、「保証料」がかかります(初回のみ支払いの場合と、初回+更新料等、プランによって金額は異なります)。それを支払ったとしても、賃貸借契約に加えて、家賃保証契約にも「連帯保証人が1人は必要」というケースも多いです。※連帯保証人は年金受給者でも可能な場合があります。ご相談ください。


立替払いしてもらったら、家賃は払わなくてもよい?

いえいえ、別の人(会社)が代わりに家主さんに家賃を払ったから、と言って契約者の方の債権がなくなるわけではありません。
「債権の譲渡」といって、滞納した家賃の支払先が家主さんから、支払ってくれた人(もしくは会社)に代わるだけです。
連帯保証人の場合は、その人との話し合いになりますが、「家賃保証会社」の場合は、「延滞金」に加え「督促手数料」がかかり、さらに「今後の支払計画」についても話し合うようになります。
あまりに支払いが難しい場合には“退去”という選択肢も加わります。※退去したからと言って、返済義務がなくなるわけではありません。


連帯保証人予定者にはいつからどのように話しておけばよい?

連帯保証人の個人情報は、お申込書記入時に必要になります。
住所や連絡先に加え、お勤め先、年収などもご記入いただくようになります。
(ただし、申し込み時は連帯保証人欄は申込者の代筆で構いません)
その場でわからないことは、2.3日中に本人に確認して、後から追記できますが、お引越しを考え始めた頃から、連帯保証人になってくれそうな方には、お願いしておくとスムーズです。

また連帯保証人の方は、契約書に「自署押印」の上、「(発行後3か月以内の)印鑑証明書」をご提出いただきます。
申込者のご契約が済んでからにはなりますが、そのタイミングになって「やっぱりやめます」とならないように事前にお話ししておきましょう。


とはいっても、「どのような家賃保証をつけるか」というのは、お部屋ごとにたいてい決まっていて、選択の余地がありません。気に入ったお部屋が「たまたま連帯保証人不要だった」ならよいのですが、保証人不要という条件で探すのはかなりお部屋探しの選択肢が減りますし、ご自身の財力が厳しくチェックされますのでご注意ください。
また、初めから「保証人がいません」だけだと、当社に限らず、他の不動産屋さんも少し警戒します。その時には、なぜいないのか(頼めないのか)、差支えない範囲で教えていただけると、管理会社さんや大家さんを説得する材料となります。
ただ、その際には言いたくない話もしなければならないことも出てきますので、信頼できる不動産屋さんにご相談に行かれることをおすすめします。

結論!!

連帯保証人がいなくても借りられるお部屋はあるが、
契約者に求められる条件は厳しくなる!!


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